黄金の太陽ワンダーバードの行動予測してみた後編

purin-nau.hatenablog.com

前回の続きです。

◆想定外の行動
・突然の逃亡
BRNの値を無視して、突然ワンダーバードが逃げることがありました。
原因は、ターン終了時のBRN+1から、ターン経過時に消費される乱数の範囲ににげるがあると優先的ににげるコマンドが選択されるためでした。

例
ターン終了時BRN=59でワンダーバードが2体生存していた場合、
ターン経過時に6消費され、BRN=65になります。
本来であれば、行動時消費1を足して、BRN=66でファイアダンスが選択されるはずですが、BRN=60～65の行動の中に、BRN=60 にげるがあると、優先的に逃げてしまうようです。

おそらく、BRN=60～62がワンダーバード1体目の1ターン目、2ターン目、3ターン目の行動、
BRN=63～65がワンダーバード2体目の1ターン目、2ターン目、3ターン目の行動となっています。
しかし、必ずしもワンダーバードAが60～62、ワンダーバードBが63～65というわけではありません。

つまり、ターン終了時のBRNの値が「BRN+1～6がにげるではない」ように調整すればよいことが分かりました。

・ワンダーバードのこうげきが外れる

ワンダーバードの攻撃が外れると乱数消費がずれることが分かりました。
具体的には、乱数消費が5ではなく、2または3になるため行動予測計算で考慮する必要があります。

海外フォーラムの情報を確認した結果、攻撃が外れる原理は、「こうげきコマンドのBRN+1の値を4で割ったとき、余りが0である」ということが分かった。

つまり、この条件を満たすこうげきコマンドの場合は、こうげきコマンドを避けるようにしました。

・ワンダーバードの攻撃がクリティカルヒットする
こちらも通常攻撃と乱数消費が異なり事前予測がずれてしまいます。

クリティカルの原理は、ミスと似ており「こうげきコマンドのBRN+2の値を4で割ったとき、余りが0である」ということが分かりました。
そのため、攻撃が外れるときと同様に上記条件は除外して行動予測を作成することにしました。

・ブラストヴァルカンのターゲティング
ブラストヴァルカンの中心ターゲットが誰になるかで消費乱数が6か8に変動します。

これによって事前予測を立てるのが難しくなります。また、これが事前に誰を狙うか分かるなら行動予測が楽になると思いました。調べてみると、誰を狙うかはおそらくGRNの値で決定しているようです。GRNの事前計算は可能ですが、例えば、コマンドを間違えてBボタンで前キャラに戻るだけでもGRNは消費されてしまいます。よって、ブラストヴァルカンのターゲティングを事前計算するのは現実的ではないと判断しました。よって、ブラストヴァルカンは使わせないように調整します。

・ワンダーバードが倒れたときの乱数消費がゼロになる。

当初、この事象の原因はわからず、バグが何かかと思うくらいでした。
実際は再現性があったため、数十パターンを取った結果、ワンダーバードを倒したときの乱数のパーセンテージが3.13％より小さいと発生することが分かりました。ワンダーバードを倒した乱数がこのパーセンテージの範囲になっていないかチェックを追加し、入っていたら除外するようにしました。
（このパーセンテージは、中4桁を2の16乗（65536）で割った値に100を掛けたもの）